AIマスタースクールは楽に稼げる？口コミと評価を調査

結論

AIマスタースクールは、無料セミナーを餌にした高額有料スクールへの勧誘ビジネスであることが判明しました。「本業+10万円が可能」との謳い文句があるものの、具体的な稼げる根拠や実績は一切提示されていません。セミナー内容も初歩的で、インターネットで無料で学べる範囲に留まっており、98,000円〜198,000円という高額な受講料に見合う価値は期待できません。運営会社の信頼性にも疑問があり、悪質とまでは断言できないものの、参加は推奨できない案件と結論づけられます。

目次

1. 概要
2. 口コミ情報
3. 評判
4. 運営会社情報
5. 料金体系と収益性の検証
6. 対策
7. まとめ

概要

AIマスタースクールは、生成AI（人工知能）に特化したオンラインセミナーを提供するサービスです。通常7,000円のセミナーがLINE登録により無料で受講でき、90分間のセミナーで以下の内容を学習できるとされています。

セミナーで学べる内容：

• 初心者でも理解できる生成AIの作り方
• おすすめAIツールの紹介
• 作業効率化の実践事例
• AI活用による将来への備え
• 簡単なAIスキルの習得方法

「満足度93.2%」という数値が掲げられ、豪華10大特典も付与されると宣伝されています。しかし、この無料セミナーの真の目的は、参加者を高額な有料プランへ誘導することにあります。

セミナー内容を詳しく検証すると、生成AIの基礎知識やツールの使い方程度であり、これらの情報はYouTubeや技術ブログで無料で習得可能な範囲に留まっています。特に、プロンプト（AIへの指示文）の作成方法など、実際にAIで収益を得るために必要な実践的スキルについては、無料セミナーでは深く触れられていません。

口コミ情報

AIマスタースクールに関する実際の参加者からの口コミは、極めて限定的な状況です。調査の結果、確認できたのはnoteプラットフォーム上の1件のみで、しかもその内容は具体性に欠け、公式サイトへの誘導が含まれていることから、ステルスマーケティング（ステマ）の可能性が高いと判断されます。

一般的に、本当に効果のある教育サービスや副業案件であれば、受講者からの自然発生的な感想や体験談がSNSやレビューサイトに多数投稿されるものです。しかし、AIマスタースクールについては、そうした自然な口コミが見当たらないことが、サービスの実効性に疑問を投げかけています。

また、「満足度93.2%」という数値についても、その算出根拠や調査方法が明示されていないため、信憑性に欠けると言わざるを得ません。

評判

インターネット上でのAIマスタースクールの評判を調査した結果、否定的な見解が多数を占める状況が確認されました。副業検証サイトでは「怪しい案件」として警戒を呼びかける記事が複数存在し、以下のような問題点が指摘されています。

主な問題点：

• 稼げる根拠となる実績データの不在
• 無料セミナーから有料プランへの強引な誘導
• 学習内容の薄さに対する高額な料金設定
• 運営会社の信頼性への疑問

特に注目すべきは、実際に月10万円の副収入を得られたという具体的な成功事例が一切報告されていない点です。代表者である佐久間洋之氏についても、AI分野での実績や専門性を示す情報は確認できませんでした。

運営会社情報

株式会社クリートは国税庁の法人番号公表サイトで正式に登記されている企業として確認されています。しかし、重要な問題が発見されました。特定商取引法の表記に記載されている住所と、実際の登記住所が一致していないことが判明しています。

さらに調査を進めると、記載されている住所はシェアオフィスであることも確認されており、実際に責任者が常駐している可能性は低いと考えられます。この点は、顧客サポートや問い合わせ対応の実効性に疑問を抱かせる要因となっています。

料金体系と収益性の検証

AIマスタースクールの有料プランは、以下の2つのコースが設定されています。

料金プラン：

• 通常プラン：月額4,083円〜（一括払い98,000円）
• エキスパートプラン：月額8,250円〜（一括払い198,000円）

これらの料金に加えて、AIツールの利用料が別途発生することも重要なポイントです。ChatGPTやGamma AIなどの主要な生成AIツールは、本格的な利用には月額数千円から数万円のサブスクリプション料金が必要となります。

コストパフォーマンスの問題：
受講料と月額ツール利用料を合算すると、月間の支出は1万円を超える可能性が高く、これを副収入で回収するには相当な成果が必要です。しかし、「本業+10万円」という収益目標に対する具体的な達成方法や、実現可能性を示すデータは一切提供されていません。

一般的な生成AI活用による副業（コンテンツ制作、画像生成、文章作成代行など）の相場を考慮すると、初心者が月10万円の安定収入を得るには、相当な学習時間と実践経験が必要であり、90分のセミナーと基礎的な教材だけでは到底達成困難と判断されます。

対策

AIマスタースクールのような案件に対する適切な対策をご紹介します。

1. 事前リサーチの徹底

• 運営会社の実績と信頼性を複数のソースで確認
• 特定商取引法の表記内容と実際の企業情報の照合
• 同業他社との料金・サービス内容の比較検討

2. 無料期間の活用

• 有料プランへの参加を決める前に、無料で学べる範囲でAIスキルを試験的に習得
• YouTubeやオンライン記事での独学可能性の検証
• 実際のAIツールの無料枠での実践練習

3. 冷静な判断期間の設定

• セミナー直後の申し込みは避け、最低1週間の検討期間を設ける
• 家族や信頼できる第三者への相談
• 投資回収計画の現実的な検討

4. 代替手段の検討

• 公的機関や大学が提供する低価格・高品質なAI学習プログラム
• 技術書籍やオンラインコースでの段階的学習
• AI関連のコミュニティや勉強会への参加

まとめ

AIマスタースクールの詳細調査により、楽に稼げる副業案件ではないことが明確になりました。無料セミナーは有料プランへの誘導を目的とした営業活動であり、提供される学習内容は市販書籍やインターネット上の無料リソースで十分代替可能なレベルです。

特に懸念されるのは、投資回収の現実性です。受講料98,000円〜198,000円とAIツール利用料を合わせた初期投資を、生成AIを活用した副業で回収するには、相当な時間と努力が必要となります。しかし、そうした現実的な学習プロセスや収益化の具体的手法については、十分な説明がなされていません。

AIスキルの習得自体は今後のデジタル社会において有益ですが、より適切な学習方法と現実的な期待値設定で取り組むことをお勧めします。高額な費用を支払う前に、まずは無料リソースでの学習から始め、実際の適性や興味を確認することが賢明な判断と言えるでしょう。